「オレ日記 ゆーき」のちょいワルフジBLOG(金曜日):プロフィール
「オレ日記 ゆーき」のちょいワルフジBLOG(金曜日)
■Profile
福岡県生まれの29歳。
一部の地域にお住まいの小学生が、夏休みの宿題として出された絵日記の参考にしているとかしていないとか言われている「オレ日記」の性的な意味で管理人。
性的な意味で顔がでかい。顔面セーフは彼の為に作られたルールだと言われている(民明書房刊 60歳からはじめるドッジボールより)
趣味は隠し味がまったく隠れていない料理と、下半身の水道工事。毎年ドラフト会議の日は性的な意味でドキドキするが、野球は一度もやったことがない。でも大きくなったらプロ野球選手になりたい。
■オレ日記■
2007年07月13日
バファリンの半分は「やらしさ」で出来ています

冷蔵庫の納豆食べちゃってごめんね、オレ日記のゆーきです。
友人には意外だと言われるのですが、オレって潔癖症なんですよ。
まず、トイレ(大)は自宅かパチンコ店でしか出来ない。
だから仕事中に便意に襲われた場合は、
自宅まで戻るか、付近のパチンコ店に入るか、とことん我慢する。
お腹がゆるい日なんて、ちょー大変。本気でウィスパー買いそうになる。
自宅か「パチンコ店」というのがポイントで、
オレの場合、汚いのが嫌だから潔癖症ではないんですよ。
他人に気を遣いすぎての変な潔癖症なんです。
オレの半分は「やさしさ」で出来ていて、残りは「バファリン」で出来てますからね。
例えば会社のトイレで大をしたとするじゃないですか。
めっちゃ臭かったとするじゃないですか。
そしらぬ顔して出たとするじゃないですか。
次の人が入るじゃないですか。
「うわちょおまうんくさ!くさ!!」
そう思われるのが嫌だから出来ないんです。
「あいつが座った便座に座るのは嫌だなぁ」
そう思われるのが嫌だから出来ないんです。
その点、自宅だったら誰もそんな事を思わないし(きっと)
パチンコ店だったら完全に知らない人ばかりだし
稲妻のような大きな音を立てても店内の騒音で誰にも聞こえない。
だから、トイレ(大)は自宅かパチンコ店でしか出来ない。
同じ理由で、ジュースの回し飲みも出来ません。
人が飲んだから、人が口をつけたからじゃなくて
「オレが口つけたジュースを飲むのは嫌だろうなぁ」
そう考えてしまうのです。
いくら相手からジュースを求めてきたとしても。
だから誰かの食べかけも食べる事が出来ません。
親兄弟のでも無理です。彼女のでも無理です。
自分の食べかけを食べられる事はもっと無理です。
昔、バスケをしてた頃の話なんですが
バスケって汗まみれになって走り続けるスポーツじゃないですか。
だから作戦タイムやハーフタイムには、マネージャーがドリンクをくれるのです。
マネージャー特製のスタミナドリンクをペットボトルに入れて。
それが監督の作戦を聞いている間に、選手に順番で回ってくるんですよ。
「ゴクゴク・・・おお、生き返った!」
「ゴクゴク・・・マネージャー、サンキューな!」
「ゴクゴク・・・よし、これで後半も乗り切るぞ!」
「ゴクゴク・・・プハー!はい、ゆーきも飲めよ!」
「無理!オレは無理!」
そうしていつもバテてしまって倒れてました。
だからアダ名は「三井くん」でした。
先生、オレ専用のペットボトルが欲しいです。
そうなってしまった理由は中学時代でした。
友人とラーメンを食べに行って以来、変な潔癖症になってしまったのです。
福岡には替え玉という素敵なシステムがあります。
スープさえ残しておけば、麺だけおかわりが出来るシステムです。
お店によって値段は変わりますが、大体100円くらいです。
その時はオレがラーメンを頼み、友人はチャーハンを頼みました。
食べている途中、ずっと友人がオレの食べ具合をずっと見ているのです。
気にはなっていたのですが、無視して完食した時でした。
「そのスープちょうだい」
なんだ、ラーメンのスープが飲みたかっただけなのか。
いいよそれくらい、気にせずに飲みなよ。飲んで大きくなりなよ。
そう思ったオレは、友人に気持ちよくどんぶりを渡しました。するとその瞬間。
「大将!替え玉!」
ちょっとちょっと!オレが今まで食べてたラーメンのスープですよ!
オレの汗やヨダレや鼻水やエキスが混じりこんだスープですよ!
貴様!100円でラーメンを食べるつもりなのか!オレの汁で麺喰うな!
それからですよ、それからこんな変な潔癖症になってしまったのですよ。
あいつがオレの汁で麺を喰ったから、オレはトラウマになってしまったのですよ。
だからオレは自宅とパチンコ店以外で、トイレ(大)が出来ない。
だからオレは人の飲みかけを飲めない。オレの飲みかけを飲ませない。
だから何もかも汚いと思うようになってしまった。
だから心から人を愛せなくなってしまった。
でもクンニは積極的にします。ベロベロベロベロ系です。
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2007年07月06日
成功した人のテクニックを盗もう

こんにちは、オレ日記のゆーきです。
最近、やたらと交友関係が広くなりまして、いろんな職業の方とお話する機会が増えました。経営者として異業種の方のお話を聞くと、考えさせられる事やタメになる事ばかりです。経営のヒントやアイデアが会話の中にたくさん転がっているのです。
先日、大家さんに紹介されて、デリヘルの経営者とお会いしてきました。
デリヘルとはその名の通り、宅配風俗で、無店舗にて経営している風俗店の事です。事務所に女の子をたくさん待機させ、雑誌やビラを見て電話してくるお客さんの元へ向かわせます。場所はラブホテルや自宅など、シャワーがある場所ならどこにでも宅配可能で、あとはちょめちょめちょめちょめ。
その経営者はどこにでもあるような高級マンションの一室に住んでいました。そこは事務所も兼ねているらしく、ドアには○○企画と会社名が書かれていました。ドアを開けると現れたのはどこにでもいるようなオジさん社長でした。
デリヘルといえば、サービス業。この社長は、行為だけのサービスだけではなく、電話で注文を受けてから訪問するまでの時間の短縮、お客さんに失礼のないように女の子の教育や喜ばせる会話のテクニック向上など、全てに関して究極のサービスを目指しています。
どんな職種であれ、基本はお客さん至上主義。何の職種であれ、商品を買ってくれるお客さんがいないと経営は成り立ちません。そこで社長のサービスへの考え方を聞き、そこから自社でも生かせるアイデアを「おみやげ」として、オレの会社も更なるサービスの向上の為に訪問したのです。
給料は売り上げを折半だってさ!!
シャワーの時点で射精してた人いるんだってさ!!
ほとんどの人が本番交渉してくるんだってさ!!
仕事の話なんてもうどうでもいいっ!!
いやいや、そこは事務所でもあるので、女の子が何人も待機してたんですよ。電話で呼ばれたら出動する女の子達がね。そんな中でキャッキャキャッキャ話してたら、もうサービスとか勉強とかどーでも良くなってですねグヘヘヘ!!
だってだって!!
ねえねえ!今度私を指名してね!!
昨日のお客さんは手コキで逝っちゃってね!!
ねえねえ!ゆーきさんは手コキ好き!?
そんな会話の中で仕事の話が出来るか!!
ちなみに手コキは嫌いだよ!そんなの自分で出来るよ!!
両手で握って「お前らそんなに奪い合うなよ!」みたいな妄想も出来るよ!!
いやいやいや、だってですよ!電話が掛かってきたらその30分後には裸になってあんな事やこんな事をする人達に囲まれてるんですよ!そんな人達にエロトークされたらオレだってオレのオレな部分だってそりゃ!!
シャワーの時点どころか、この時点で射精しそうだっての!!
おみやげは、お得なクーポン券をたくさん貰いました。
帰りには社長に「で、何しに来たの?」と言われちゃいました。
でもとても幸せでした。
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2007年06月29日
夏が来る

こんにちは、オレ日記のゆーきです。
最近、めっきり暑くなって来ましたね。四畳半にデブ五人と一緒にいる気分です。
まだ六月ですよ、この暑さはかなり夏です。夏系の暑さです。
夏といえば、真っ先にイメージするのが海。
淡いブルーの季節の空、ギンギラギンにさりげなく輝く太陽。
ビーチにはMUGO・ん…色っぽい水着姿の女の子、キリンが逆立ちした股間の青少年。
そこにいる誰もを無条件で開放的にさせる海。そんな海がオレは大嫌い。
うん、とことん大嫌い。海、死ね。
オレはまったく泳げません。球技は全般的に得意なんですが、泳ぐ事と走る事が大の苦手です。
助けた亀に連れられて、竜宮城に案内されている最中に溺死するタイプです。
インド象が大量に発生した場合、真っ先に逃げ遅れて死ぬタイプです。
オレが小さい頃、野球選手は水泳と練習中の水分補給を禁じられていました。
水泳の禁止は、肩を壊してしまうから。そして練習中の水分補給の禁止は当時の根性論からでした。
今でこそ、水泳は最高の健康法、そして練習中の水分補給なんて当たり前の時代です。
しかし当時は、そんな教えの中で育てられました。
だから泳ぐ事が苦手になりました。むしろ泳いだ事すらありません。
水泳の授業は全て仮病で休んでいました。だから泳ぎ方すら知りません。
ちなみに野球もした事がありません。
あれは小学生低学年の頃でした。オレは友人達に連れられて海に行ったのです。
兵士が戦争にライフルを持っていくように、オレはゴーグルと浮き輪を持って行きました。
オレにとっての海は、死と隣り合わせの戦場なのです。
みんなは浮き輪もなしで、沖の方まで泳いで行きました。オレから見れば、ただのバカです。
ロープなしでバンジージャンプをするレベルのバカです。
オレは浮き輪にお尻をはめ、波に揺られるまま、風に運ばれるままにただ浮いていました。
お尻しか海に浸かっていないのに、ゴーグルはがっちり装着していました。
こんな不景気な時代だから、ゴーグルだけはしっかりと装着していました。
そして太陽の暖かさに誘われ、いつの間にか夢の中にいたのです。
目が覚めると、そこは沖でした。砂浜は遥か遠くに見えました。
オレの中のレベルD(超危険エリア)に浮かんでいたのです。
例えると、若い裸の女性がひとりで人食い民族の中にウルルン滞在するような感じです。
しかし、そこはオレ様。そんな事で慌てるオレ様じゃない。
まずは冷静に状況を判断しなければならない。ピンチこそ最大のチャンスなのだ。
しかしどれだけ冷静に考えても、チャンスなんてひとつもなかった。ピンチまみれだった。
「泉ピンチ!」なんて気の利いた事も言えないくらいピンチだった。
とにかく、今置かれている状況を把握しなければならない。
溺死の求め方は、深さ×毛深さ÷2。
オレはこの場所の深さを確かめる為に、両足の間から海の中を覗き込もうとした瞬間!!
ぐあごあああぁちょ!!
覗き込んだ為に重心がずれ、浮き輪が「くるりんっ!」となったのだった!
そしてオレは海の中へ落ちてしまったのです!泉ピンチ!!
泳ぎ方を知らないオレは、身体中の可動する部分をフルに動かし、必死に泳いだ!
その反動でゴーグルがずれ、目がめっちゃ痛い!めっちゃ目が痛い!!目が死ぬ!!
「さぁ、こっちへいらっしゃい」
海の底には綺麗なお花畑が広がっていて、その向こうでオレの婆ちゃんが手を振っていた。
婆ちゃんの後ろから放たれている眩しい光が、オレを優しく包み込む。
ちなみにオレの婆ちゃんは今も元気です。
オレ…死んじゃうんだな……。
その時、オレの視界に飛び込んだのは、さっきまで苦楽を共にしていた浮き輪だった!
お前…オレの帰りを待っていてくれたんだな!今夜はご馳走だ!トンカツだ!!
よっしゃ!これで助かった!!
オレは必死の思いで、浮き輪にしがみ付いた!!
しかし沈んで!
浮力でぴょーん!!
ぐあごあああぁちょ!!
今度こそ!
しかし沈んで!
浮力でぴょーん!!
ぐあごあああぁちょ!!
「誰か溺れているぞ!!」
薄れ行く意識の中、知らないおじさんがオレのひとりドリフに気付いて助けてくれた。
そのおじさんが気付いてくれなかったら、今のオレはいない。
ありがとう、知らないおじさん。ありがとう、知らない無職のおじさん(平日だったので)。
それがトラウマとなって、今でもまったく泳げません。
だから亀がイジメられていても、全力で無視します。
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2007年06月22日
借金返済への道 ~最終話 ひとりじゃない~

こんにちは、最近お腹が痛いと思ってたらアバラにヒビが入ってたオレ日記のゆーきです。原因はまったくわかりません。ヒビが入りやすい季節なんでしょうか。
数回に分けて書いていました「借金返済への道」も今回が最終回になります。今回は余裕を持って、締め切りの前日に書いています。余裕です。
しかし余裕ぶってテレビを見ていたら、もう夜中の2時です。激☆やばい。
借金返済への道 ~第1話 借りてはいけない?~
借金返済への道 ~第2話 恥ずべき日々~
借金返済への道 ~第3話 連帯保証人の罠~
借金返済への道 ~第4話 生かされる喜び~
先日、友人が借金を苦に自殺をしました。まだ彼は30歳という若さでした。しかしオレは悲しくて悲しくて涙が流れませんでした。死ねば全て終わりとでも思っていたのでしょうか。残された家族はこれからが始まりだというのに。
基本的にはどんな理由であれ、自分が借りたお金なんだし、借りたもんは返さないと貸した人が迷惑する。だからオレもヤクザに返済した。元金だけの返済だけど、結果的には損はさせていない。むしろ、貸した側のヤクザに感謝された。
それに特別ルールの「任意整理」って手もある。認めたくは無いが「自己破産」という究極のルールだってある。彼も死ぬくらいなら自己破産をして欲しかった。人を裏切る反則のルールだと思うが、国が認めたチャンスなルールなら使わない手はない。だって日本の偉い人が「1回だけならリセットボタン押してもいいよ」って言ってるんだもん。
知り合いにも自己破産をした人間はかなりいるけど、自己破産ってとてもとても悲惨だよ。国で認められた合法なルールなのに、関係ない家族まで後ろめたそうに生活してるもん。少なくともオレの知り合いの自己破産した奴らには、胸を張って生きている奴はいない。でも一生懸命生きている。
死ぬのは簡単なんですよ。高いとこから飛び降りればいいだけだし、車の中で練炭焚けばいいだけだし。タバコを数本飲み込めばいいだけだし、ナイフで心臓を突き刺せばいいだけだし。本当に死ぬのは楽だと思う。その人にとっては。
だけど残された家族はどーなるの。大黒柱を失ってどーやって生きて行くの。生活が苦しくなって借金するかも知れないよ。お前が死んだ事によって、お前と同じ苦しみを背負わされるんだよ。いいよな、お前だけ楽になって。
オレはこの経験を生かし、さまざまな人の借金相談を受けています。オレの完済までの道程を知ってもらって、少しでも励みに思ってもらえればいいし、少しでも気が楽になってもらえればそれでいい。別に恥ずかしい事だとは思ってないので、笑ってくれて元気になってもらってもいい。死なないでくれればそれでいい。
100万円の借金で悩んでいる人は、オレの1100万円の借金を知って楽になってくれる。だって数年で完済出来たのだから。そして今は、こうして復帰しているのだから。こんなバカな事書いて生きているのだから。
でも借金の総額は関係ないのです。10万円の借金に死ぬほど悩んでいる人だっているし、人によって生活水準は違うのだから。だから借金が多い人が偉いわけでも大変なわけでもない。小銭欲しさに人を殺す人がいる時代だから、1万円の借金でも死活問題な人だっているのです。
ここ数回、こんなつまらない事を書いたのも、オレの経験が誰かの役に立てればと思っていました。「オレってカッコいいだろ?」とか「オレって男らしいだろ?」とか「だからセックスさせて!」とか言いたいのではありません。綺麗事かも知れないけど「借金なんてどーにかなるよ」と言いたかっただけなのです。
正直、「面白くねーよ!」「借金自慢かよ!」「お前だけが大変じゃないんだよ!」「金曜日の人はマネー」などいろんな意見を頂きました。でもどーしても書きたかったのですよ。借金で悩んでいる人って、結構自分だけで悩みを抱え込んじゃうんですよ。相談出来る人がいないんですよ。
借金の解決方法って相談だと思うんですね。オレもいろいろな人にアドバイスを貰って助かりました。だからこれを読んだ人の近くに、借金で悩んでいる人がいたら「オレ日記のゆーきって人よりかはマシだよ」とか「借金なんてどーにかなるらしいよ」と励ましてやってください。
また近くに相談出来る人がいない人は、遠慮なくオレまでメールください。参考になるかはわかりませんが、経験した事ならばアドバイス出来ると思います。だってひとりで悩んでたってどーしょーもないじゃない。さっさと終わらせて笑いたいじゃない。
以下まとめ
・借金は場合によっては便利だけど、収支のバランスを考えて計画的に。
・悩んでしまったら誰かに相談しよう。
・だからセックスさせて!
オレは初対面の人とセックスする場合は、1回目は出来るだけ長く激しく優しく、相手が満足するまでセックスして好印象を与えます。2回目は自分の為だけにセックスします。
だから誰か2回セックスさせて!
<借金返済への道 完>
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2007年06月15日
借金返済への道 ~第4話 生かされる喜び~

こんにちは、オレ日記のゆーきです。
またしても締め切り当日の朝に書いてます。この性格が大嫌い。
借金返済への道 ~第1話 借りてはいけない?~
借金返済への道 ~第2話 恥ずべき日々~
借金返済への道 ~第3話 連帯保証人の罠~
そして翌日。
一時は死をも覚悟したオレは、何も恐れる事なくヤクザの事務所へと向かった。オレだって人間、ヤクザだって人間、ミミズだって生きているんだ友達なんだ。話してわからないはずはない。そう信じて単身ヤクザの事務所へと乗り込んだ。
事務所のドアを開けると、下っ端らしきチンピラが現れて、親分はまだ家にいるからと奥の部屋へと通された。この時、あの人は親分だったんだと知った。そして約束している時間に家にいるなんて、なんて自由な職業なんだと思った。まったく客をなんだと思っている。
奥の部屋は映画で見るヤクザの事務所そのもので、高価そうな壷に、屋久杉で出来たテーブル、壁にはオブジェなのか本物なのかわからない日本刀、なんだここはまるでヤクザの事務所のようではないか。そんな部屋でお茶も出されずに2時間も待たされた。まったく客をなんだと思っている。
「よぉ、逃げんかったんか、兄ちゃん」
そして親分が現れた。客を待たせるだけ待たせて、なんだこの態度は。しかも髪の毛がボサボサじゃないか、約束の時間に寝てやがったな。だいたいなんだよその発言。逃げたら追っかけてくるくせに。逃げてもいいなら余裕で逃げてるっての。
「そんで、金は用意出来たんかい」
1100万円なんて、1日で用意出来るわけがありません。佐川急便でバイトしたとしてもそんなに時給は高くありません。だから素直に用意出来ていないと伝えた。すると親分の表情は一瞬にして曇った。どうやら本気の質問だったようだ。
「今まで何回も悲惨な現場を見てきたぞ」
この言葉には本当にビビった。悲惨という単語はこんなに怖いんだと初めて知った。オレはオレで今までたくさん悲惨な経験をしている。屁をするつもりが下痢気味だったのでパンツが悲惨な目になった事もあるし、あと1個で500円の商品券になるスタンプカードを無くした悲惨な経験もある。親分が言う「悲惨な現場」とは、それ以上に悲惨だとオレの本能は即座に判断した。
「借りたお金は必ず返します」
オレは初めからそのつもりだった。相手はヤクザであろうと、借りたお金は返さないと迷惑を掛ける。迷惑と精子は人にかけてはいけない、そんな教えの中で今まで生きてきたプライドでもあった。借りたお金は返さないと、結局オレも逃げた社長と同じになってしまう。
そしてオレは親分に条件を出した。
・元金は返済するが利子は支払わない
・元金は分割にて支払う
・分割に対して発生する利子はなし
オレは怒られる覚悟、いや殺される覚悟で条件を出した。どうせ昨日は死のうとした身、ここで殺されようが何も変わらない事だと思っていたし、むしろ自分では死ねなかったのだ。いっその事なら殺してもらった方が楽に死ねると感じていたからだ。
「気に入った」
親分は笑いながらそう言った。殺される覚悟で緊張も限界に達していたオレは、あまりに唐突な言葉に拍子抜けしキョトンとした。そんな急にプロポーズされても。
親分は「逃げなかった事」「24歳の若造がひとりでヤクザの事務所に乗り込んできたこと」「借りたお金は返すと筋を通したこと」に対して、オレに男気を感じたと言った。そしてオレが出した全ての条件を飲んでくれた。
ヤクザとしても、オレが逃げることはピンチだとは知っていた。オレまでもが逃げたり自己破産すると、ヤクザは誰からも回収出来なくなる。ヤクザだって商売だ、元金だけでも回収出来るに越した事はない。条件はそう考えていたオレの賭けだった。
その男と男の約束を交わすと、時間の止まった気がする事務所を後にした。外の空気がこれだけ美味しいとは思わなかった。初めて風俗に行った帰りのように、何か人間として一回り大きくなったような気がした。世界が少しだけ広く見えた。
しかしまだ安心出来ない。ヤクザとの交渉がまとまったとは言え、オレには借金が総額700万円以上あるのだから。
次の日から、昼の仕事に加え、夜はコンビニでアルバイトを始めた。ただひたすら借金を返す為に、1日に20時間休みなくひたすら働いた。そうして毎月20万円強の返済をしていた。しかし人間の身体とは、そんなにタフでは無く、2年目に体調を崩して倒れた。
身体を使ってお金を稼ぐには限界がある。そこに運良く現れたのがアフィリエイトだった。当時はブログがまだ普及していない時期で、オレも何気なしにライブドアでブログを始めていた。その頃のオレ日記はニュースサイトで、様々なサイトからリンクを頂き、アクセスも日に1~3万、多い日で10万を超えた時もあった。
その時に広告の出稿依頼をしてくれる広告主に出会い、オレはまたしても生かされた。ちょうど広告業界もバブルだったのか、今のオレ日記では考えられない単価で契約をしてくれた。これが無ければ、今頃オレは死んでいたかも知れない。読者と広告主には本当に感謝しています。
今ではアクセスもガタ落ちで、それこそ“悲惨な状況”に陥ってかなり収入も減ったのですが、新たに会社の経営や副業を始め、その借金はほぼ完済しました。人間死ぬ気になれば何でも出来る。
つまり、借金なんてどーにかなる。
<次回最終回>
投稿日: 2007年06月15日 | 固定リンク | トラックバック (0)



