豚に真珠 ニキビにクレアラシル

こんにちは、ゆ-きです。
毎年、この季節に清水寺で発表される「今年の漢字」
この1年の世相を、漢字1文字で表す恒例の行事ですが
今年は「偽」という漢字が選ばれたそうです。
確かに今年は、様々な「偽」が出回りました。
特に印象深いのは、相次いだ食品メーカーの偽装問題。
原材料や賞味期限のねつ造にて、食に対する安全が疑われた1年でした。
大手菓子メーカーや、大手コンビニまでもがねつ造するこの時代に
私たちは今後、何を信じて、何を口にすると良いのでしょうか。
***
偽装の渦中にあった方は言いました。「消費者も悪い」と。
この言葉はメディアにて批判されました。
しかし、僕は少しだけ気持ちがわかるのです。
僕は数年前、食品製造会社を運営していました。
得意先はスーパー等の量販店がメインとなります。
量販店に納める事が大きな利益に繋がるのです。
しかし量販店業界は戦国時代です。
激安スーパーの台頭で、大手スーパーも倒産する時代になりました。
それだけ消費者が、安くて美味しい食品を求めているのです。
僕は価格を下げる為に、某国から水産品を輸入し
国内にて加工を行ない、量販店に卸していました。
もちろん法令に従って、裏シールには原産国を明記します。
「原産国:某国 加工地:日本」と明記するのです。
安いのに美味しいとの評価を頂き、飛ぶ様に売れていました。
しかしここ数年、メディアは某国の食に対する安全を問いました。
テレビでは某国の水質汚染問題や、安全に対する意識問題を訴えました。
そして視聴者、つまり消費者は某国産を敬遠するようになりました。
それにより昔から消費者が抱いている
「国産こそが安全」という意識が高まったのは事実です。
***
取引先とのやりとりで、こんな事がありました。
弊社の新商品の営業に、サンプル品を持参し某社を訪問した時でした。
そこの社長は味にうるさく、国産にこだわる方だったのです。
「いくら安くても、国産じゃないと買わないぞ」が口癖でした。
しかし僕が販売しようとしている新商品は、某国産です。
その社長はその時点でサンプルに興味すら持ちませんでした。
何とかサンプルを1口食べてもらったのですが
「全然ダメだ、まずい!わしの口は国産しか受け付けない!」
食通気取りの社長さんはそう言って、某国産を拒否しました。
そこで僕は、予め用意していた国産バージョンを出しました。
見た目も内容も一緒なのですが、国産の原材料を使用しているのです。
すると社長は「美味しい!売って!即!」と喜んでくれました。
さすが食通の社長さんです。違いがわかる男です。
でもこれにはトリックがありました。
最初に出した商品も、2番目に出した商品も同じ物だったのです。
つまりどちらも某国産だったのです。
その社長が激怒して、契約には至りませんでしたが
なぜか僕は笑いが止まりませんでした。
***
国産というブランド力、安全性、日本人はそれだけに踊らされています。
そしてそれを更に安く求めようとしています。
しっかりした会社が手間暇かけて作った食品は安全です。
ですが、それだけしっかりした価格になってしまうのです。
某国産でも、安全なのです。
現地での検査、通関での検査、国内での検査をしっかりすれば
美味しい物を安く求める事が可能なのです。
しかし国産という名のブランド力に消費者は踊らされて
安全かつ安い商品を消費者は求めます。
すると量販店も仕入段階で価格を落としてきます。
そうなると苦しくなるのはメーカー等の製造業です。
国産で安い商品しか量販店が仕入れてくれなくなります。
ただでさえ、量販店への卸値は安く
某有名スーパーは5割の掛けでしか買ってくれませんでした。
店頭で1パック398円で売られている商品は
1パック199円以下に値切られます。その中に利益を入れないといけません。
それだけ中小クラスのメーカーは苦しい業界なのです。
ですのでメーカーは少しでもコストを落とさなければなりません。
通常はパッケージや運送費のコストを抑えるのですが
それにもやはり限界があります。
だからといって原材料や明記のねつ造を行なうのは愚の骨頂なのですが。
***
日本人はどうしてブランドに弱いのでしょうか。
グッチやヴィトンの歩く広告塔が、僕の周りにもたくさんいます。
確かに「モノ」は良いのかも知れません。
でも本当にそれの「モノ」の良さをわかっているのでしょうか。
グッチやヴィトンが良い出来だから着てるのじゃなくて
グッチやヴィトン「だから」着てる人が多いと思います。
そんな人は、そこらの安いジャージに
グッチやヴィトンのタグを付ければ、10万円でも買うんじゃないでしょうか。
そうである限り、この問題は解決されない気がします。
もう国産や有名ブランドが安全だという時代は終わったのです。
***
僕はグッチやヴィトンで気飾ってる女の子が大嫌いです。
逆にかわいい子は、意外とユニクロを上手に着こなしたりしています。
そんなブランドに拘らない女の子が大好きなのです。
つまり、ブランドに頼らず、自分の力で飾ろう。
凄いのはブランドであって、お前自身ではないんだよ。
だからもっと自分を磨け。
センスを、目を、舌を、知識を、経験を。
そうすれば、ブランドなんて関係なくなるはずだから。
今夜は久し振りの友人と忘年会です。
「オレ“産経新聞社”でブログ書いてるんだよ!」と自慢してきます(台無し



